若松 英輔(著)島田 潤一郎(著)牟田 都子(著)矢萩 多聞(著)橋本 亮二(著)笠井 瑠美子(著)川人 寧幸(著)藤原 隆充(著)三田 修平(著)久禮 亮太(著)
- 価格 1,800円+税
- ジャンル 読みもの・エッセイ
- ISBN 9784990811631
- Cコード C0095
- 判型 四六判
(縦194mm 横133mm 厚さ25mm) - 頁数・製本 304ページ 上製
- 初版年月日 2018年9月11日
本は工業的に生産され、消費されている。本は確かに商品だが、宛先のある「贈りもの」でもある。「贈る」ように本をつくり、本を届ける10人それぞれの手による珠玉の小論集。
目次
- 本は読者のもの 島田潤一郎 (編集者)
- 女神はあなたを見ている 矢萩多聞 (装丁家)
- 縁の下で 牟田都子 (校正者)
- 心刷 藤原隆充 (印刷)
- 本は特別なものじゃない 笠井瑠美子 (製本)
- 気楽な裏方仕事 川人寧幸 (取次)
- 出版社の営業職であること 橋本亮二 (営業)
- 読者からの贈りもの 久禮亮太 (書店員)
- 移動する本屋 三田修平 (本屋)
- 眠れる一冊の本 若松英輔 (批評家)
版元から一言
著者、編集、校正、装丁、印刷、製本、営業、取次、書店員、本屋。書き手から売り手までの10の職種のそれぞれから選りすぐった、本を贈る「名手」たちによる書き下ろしエッセイ集ができあがりました。類書はありますがインタビューものばかりですが、本書は本人のことばにこだわりました。ほとんどの著者は執筆を本業していないどころか、得意でもありません。だからこそ、心の声に向き合ってもらえるようにじっくり時間をかけて 執筆をしてもらいました。
著者プロフィール
若松 英輔 (ワカマツ エイスケ) (著)
一九六八年、新潟県生まれ。批評家・随筆家。
慶應義塾大学文学部仏文科卒業。二〇〇七年「越知保夫とその時代 求道の文学」で第一四回三田文学新人賞受賞。二〇一八年『見えない涙』(亜紀書房)にて第三三回詩歌文学館賞を受賞。著書に『常世の花 石牟礼道子』(亜紀書房)、『小林秀雄 美しい花』(文藝春秋) 、『悲しみの秘義』(ナナロク社)、『霊性の哲学』(KADOKAWA)など。
島田 潤一郎 (シマダ ジュンイチロウ) (著)
一九七六年、東京育ち。
二〇〇九年九月に出版社「夏葉社」を東京・吉祥寺で創業。『昔日の客』(関口良雄著)、『星を撒いた街』(上林暁著)ほか、昭和の名著の復刊などをひとりで手がける。著書に『あしたから出版社』(晶文社)がある。
牟田 都子 (ムタ サトコ) (著)
一九七七年、東京都生まれ。出版社の契約社員をへて、フリーランスの校正者。関わった本に『猫はしっぽでしゃべる』(田尻久子、ナナロク社)、『詩集 幸福論』(若松英輔、亜紀書房)など。
矢萩 多聞 (ヤハギ タモン) (著)
一九八〇年、横浜市生まれ。画家・装丁家。
中学一年で学校をやめ、南インドと日本を半年ごとに往復。二〇〇二年から本づくりの仕事にかかわるようになり、これまでに四五〇冊を超える本をてがける。著書に『偶然の装丁家』(晶文社)、『たもんのインドだもん』(ミシマ社)など。
橋本 亮二 (ハシモト リョウジ) (著)
一九八一年、名古屋市生まれ。大学卒業後、朝日出版社に入社。一般書営業部所属。流通から販売までの一連の業務に従事している。Twitter運用やメールマガジン発行も担当。全国各地、本のある空間に行くことが日々の糧。
笠井 瑠美子 (カサイ ルミコ) (著)
一九八〇年生まれ。武蔵野美術大学デザイン情報学科卒業後、株式会社東京印書館に入社。製版部、管理部門を経て退職後、デザイン制作会社に勤務する傍ら、手製本工房まるみず組で手製本を習う。現在は加藤製本株式会社で束見本作成に従事。文芸や人文書などの上製本を主に手がける。
川人 寧幸 (カワヒト ヤスユキ) (著)
一九七一年生まれ。一九九四年早稲田大学第二文学部卒業。フリーター時代を経て九〇年代後半にリブロ池袋本店でアルバイト二ヶ月、契約社員二年。取次の鈴木書店でアルバイト一年、正社員二年。同社倒産後、本の運送会社や書店でのアルバイトを経て、二〇〇三年、取次の株式会社JRCの創業に参加。二〇一二年に副業として出版の夜光社、同年、取次として独立し、ツバメ出版流通株式会社を創業。現在に至る。
藤原 隆充 (フジワラ タカミチ) (著)
藤原印刷株式会社 取締役。創業七〇年の印刷会社の四代目。企画の段階から造本における仕様の提案を得意とし、本づくりを全面的にバックアップする。近年ではインディペンデント系の実績多数。代表的な作品として『T5』(東京藝術大学)、『もうひとつのデザイン』(D&DEPARTMENT)、『Rebuild New Culture』(Rebuilding Center Japan)、『わざわざの働きかた』(わざわざ)等。
三田 修平 (ミタ シュウヘイ) (著)
移動式本屋・ブックトラック店主。横浜市在住。
TSUTAYA TOKYO ROPPONGI、SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS等を経て、二〇一二年に独立。ブックトラックの他にも飲食店や小売店のブックセレクト、雑誌・ウェブサイトでの連載など様々な形で本に関わる仕事をしている。
久禮 亮太 (クレ リョウタ) (著)
一九七五年生まれ、高知県出身。早稲田大学法学部中退。あゆみBOOKS早稲田店アルバイト、三省堂書店契約社員を経て、二〇〇三年よりあゆみBOOKS五反田店に正社員として勤務。二〇一〇年より同社小石川店店長。二〇一四年退職。二〇一五年「久禮書店」の屋号で独立。神樂坂モノガタリ(東京都新宿区)などで選書、書店業務一般を行うほか、長崎書店(熊本市)などで書店員研修も担当している。